
南海トラフ地震が来たら、私たち家族は生き残れるかな?
小さな子どもを育てているママなら、一度は不安に感じたことがあるのではないでしょうか。
結論から言うと、南海トラフ地震の被災地域全体では、避難しない場合でも生き残る確率は約99.6%です。
しかし、すぐに避難すれば99.9%に上昇します。
ただし、これは「被災地域全体の平均値」です。
津波が到達する沿岸部では、避難しない場合の死亡リスクははるかに高くなります。
この記事でわかること
この記事を読んできちんと備えることで、あなたと家族の命を守ることができますよ。
南海トラフ地震で生き残る確率は?

南海トラフ地震で、普通にしていたら生き残る確率は何%なんだろう?
被災地域全体では、避難しない場合でも99.6%が生き残ります。
ただし、これは「被災地域全体の平均値」であり、津波が来る沿岸部では、避難しないと死亡リスクが大幅に上がります。
具体的なデータを見ていきましょう。
南海トラフ地震で被災地域全体での生き残る確率
内閣府が2025年に公表した試算をもとに、生き残る確率を計算してみますね。
計算の前提
- 南海トラフ地震の被災想定地域:太平洋沿岸の1都2府26県
- この地域の人口:約7,000万人
- 避難しない場合の死者:約29.8万人
- すぐ避難した場合の死者:約9万人
生き残る確率
| 避難の有無 | 死者数 | 死亡する確率 | 生き残る確率 |
|---|---|---|---|
| 避難しない場合 | 約29.8万人 | 約0.4% | 約99.6% |
| すぐ避難した場合 | 約9万人 | 約0.1% | 約99.9% |
参照:内閣府防災情報
この表を見てわかる通り、避難しない場合でもほとんどの方が生き残ることができます。
しかし、この数字には注意が必要
「99.6%なら、ほとんど生き残れるじゃん」と思うかもしれませんが、この数字には大きな落とし穴があります。
この99.6%という数字は、被災地域全体の平均値です。
実際には、以下のように地域によって大きく差があります。
- 内陸部:津波が来ないため、ほぼ100%生き残る
- 沿岸部:津波が来るため、避難しないと死亡リスクが大幅に上がる
つまり、津波が来る地域に住んでいる場合、避難しないと生き残る確率は99.6%よりはるかに低くなります。
津波到達地域では、避難しないと死亡リスクが大幅に上昇
南海トラフ地震の死者の約70%(約21.5万人)は、津波による犠牲者です。
被害が特に大きいと予想される地域は以下の通りです。
| 都道府県 | 死者数(最大想定) | 人口 | 死亡率 |
|---|---|---|---|
| 静岡県 | 約11万人 | 約360万人 | 約3.1% |
| 和歌山県 | 約7万人 | 約91万人 | 約7.7% |
| 高知県 | 約5万人 | 約68万人 | 約7.4% |
| 三重県 | 約4万人 | 約175万人 | 約2.3% |
例えば、和歌山県では県民の約7.7%、高知県では約7.4%が犠牲になる計算です。
これは「99.6%生き残る」という全体平均とは大きく異なる数字ですよね。
さらに、沿岸部の市町村では、この死亡率はさらに高くなります。
例えば、高知県黒潮町では、町民の約3割が犠牲になるという試算もあります。
参照:内閣府防災情報
すぐ避難すれば、死者は約3分の1に減る
しかし、ここで重要なのは「すぐに避難すれば、死者数は約3分の1に減る」という点です。
| 避難の有無 | 死者数 | 減少率 |
|---|---|---|
| 避難しない場合 | 約29.8万人 | ー |
| すぐ避難した場合 | 約9万人 | 約70%減 |
すぐに避難すれば、約21万人が助かります。
特に津波到達地域では、避難するかしないかで生死が分かれます。
例えば、高知県黒潮町では、すぐに避難すれば死者数は約10分の1に減るという試算もありますよ。
津波到達時間は地域によって異なる
津波が到達するまでの時間は、地域によって大きく異なります。
| 地域 | 津波到達時間 | 津波の高さ |
|---|---|---|
| 高知県沿岸 | 約3分 | 最大34m |
| 静岡県沿岸 | 約5〜10分 | 最大20m |
| 和歌山県沿岸 | 約3〜5分 | 最大20m |
| 三重県沿岸 | 約10〜15分 | 最大10m |
例えば、高知県では地震発生から約3分で津波が到達します。
つまり、地震が起きたら、すぐに逃げなければ間に合わないということです。
「津波てんでんこ」が命を救う
「津波てんでんこ」という言葉があります。
これは「津波が来たら、家族のことは気にせず、自分の命を守るために一目散に逃げろ」という東北地方の教えです。
一見冷たく聞こえるかもしれませんが、この教えを守ることが、結果的に家族全員の命を守ることにつながります。
東日本大震災では、この教えを守った岩手県釜石市の小中学生約3,000人のうち、99.8%が助かりました。(通称「釜石の奇跡」)
小さな子どもがいる場合でも、「自分が生き残ること=子どもを守ること」です。
まずは自分が高台に逃げ、その後で子どもを迎えに行く、という行動が正しい場合もあります。
地域別の危険度
南海トラフ地震の被害は、地域によって大きく異なります。
最も危険な地域(震度7・津波到達)
- 静岡県、和歌山県、高知県、三重県、愛知県(太平洋沿岸)
- 震度7
- 津波到達時間が数分〜十数分
- 津波の高さは最大34メートル
危険な地域(震度6強)
- 大阪府、兵庫県、徳島県、愛媛県、宮崎県
- 震度6強
- 津波の影響あり
比較的安全な地域(震度3〜4)
- 北海道、東北内陸、北陸、山陰
- 震度3〜4程度
- 津波の影響はほぼなし
自分の住んでいる地域がどの程度危険なのかを知るには、各自治体が公表しているハザードマップを確認することが重要です。
ハザードマップは、各自治体のホームページからダウンロードできます。
また、国土交通省「ハザードマップポータルサイト」でも、全国のハザードマップを確認できます。
住所を入力するだけで、自宅周辺の災害リスクが一目でわかりますよ。
参照:BLUETTI
育児ママが抱える防災の課題
南海トラフ地震に備える上で、育児をしているママには特有の困難があります。
大切な子どもを守るために、どんな課題があるのかを確認しておきましょう。
一人で子どもを抱えて逃げなければならない
夫が仕事で不在、頼れる親族が近くにいない場合、地震発生時には一人で子どもを守らなければなりませんよね。
ワンオペママが直面する課題
対策
情報収集・避難判断を一人で行う不安
地震発生直後は、情報が錯綜します。
「本当に避難すべきなのか」「どこに逃げればいいのか」を一人で判断しなければならないのは、大きなプレッシャーですね。
ワンオペママが直面する課題
対策
備蓄や準備を一人でやる時間がない
日々の育児で手一杯の中、「防災グッズを揃える」「避難経路を確認する」といった準備を一人でやるのは大変です。
ワンオペママが直面する課題
対策
南海トラフ地震で生き残る確率を上げる!今すぐできる5つの対策
生き残る確率を上げるために、今すぐできる5つの対策を紹介します。
一度に全部やる必要はありません。
できることから少しずつ始めましょう。
対策①:防災グッズの準備
防災グッズは、最低でも3日分、できれば1週間分を用意しておくことが推奨されています。
子ども用品(3日分以上)
| 品目 | 必要量(3日分) | 備考 |
|---|---|---|
| ミルク | 液体ミルク9本(1日3本) | 液体ミルクは調乳不要で便利 |
| 哺乳瓶 | 2本 | 使い捨て哺乳瓶も便利 |
| おむつ | 30枚(1日10枚) | 普段より多めに |
| おしりふき | 1パック | 体拭きとしても使える |
| おやつ | 適量 | 子どもが好きなもの |
| レトルト離乳食 | 9食(1日3食) | 常温保存できるもの |
| おもちゃ | 1〜2個 | お気に入りのもの |
| 母子手帳のコピー | 1部 | 病院での治療に必要 |
大人用品(3日分以上)
| 品目 | 必要量(3日分) | 備考 |
|---|---|---|
| 水 | 9リットル(1人1日3L) | ペットボトル2Lを4〜5本 |
| 食料 | 9食分 | レトルト、缶詰、乾パンなど |
| ラジオ | 1台 | 手回し充電式が便利 |
| 懐中電灯 | 2本 | LED式が長持ち |
| ランタン | 1個 | 避難所で使える |
| モバイルバッテリー | 1個 | 大容量タイプ |
| 救急セット | 1セット | ばんそうこう、消毒液、痛み止めなど |
| 現金 | 3〜5万円 | 小銭も(1,000円札、100円玉) |
| タオル | 3枚 | 速乾性のあるもの |
| 着替え | 3日分 | 圧縮袋に入れると場所を取らない |
| 生理用品 | 1パック | 女性は必須 |
| マスク | 10枚 | 避難所での感染予防 |
| ウェットティッシュ | 1パック | 手洗いできない時に |
| ビニール袋 | 10枚 | ゴミ袋、簡易トイレとしても |
リュック型がおすすめ(両手が空く)
防災グッズは、リュック型に入れることをおすすめします。
子どもを抱っこしながら避難する場合、リュック型でないと移動が困難です。
また、がれきの道を歩く場合も、両手が使えると安全ですよね。
防災グッズを一から揃えるのは大変という方には、防災士&消防士が監修した防災リュックがおすすめです。
44アイテム入りで必要なものが全部揃っており、カート一体型なので子どもを抱っこしながらでも運べます。
カジュアルでおしゃれなデザインだから、リビングに置いても違和感がありません。
さらに10年間交換保証付きなので、「使わないうちに壊れたらどうしよう」という心配もありませんよ。
詳しくは、こちらをご覧ください。↓
対策②:避難場所と避難経路の確認
ハザードマップで津波到達時間を確認
自治体のハザードマップで、以下を確認しましょう。
- 自宅から最も近い避難場所:避難所、避難ビル、高台など
- 津波が到達するまでの時間:3分、5分、10分など
- 浸水の深さ:1m、3m、5mなど
- 避難場所までの距離:徒歩で何分かかるか
ハザードマップは、各自治体のホームページからダウンロードできます。
また、国土交通省「ハザードマップポータルサイト」でも、全国のハザードマップを確認できますよ。
避難場所までの道を子どもと歩いてみる
実際に歩いてみることで、以下がわかります。
- 所要時間:子どもの足で何分かかるか(大人の1.5〜2倍かかると考える)
- 危険な場所:ブロック塀、ガラスの多い建物、狭い道など
- 階段やスロープの有無:ベビーカーが使えるか
- 目印:「この公園を曲がる」「このコンビニを過ぎたら右」など
年に1回、避難訓練として歩いてみることをおすすめします。
複数のルートを把握しておく
一つの道が使えなくなる可能性もあります。
最低でも2つのルートを確認しておきましょう。
例:
- ルート1:大通りを通る(広くて歩きやすいが、混雑する可能性あり)
- ルート2:裏道を通る(人が少ないが、ブロック塀が倒れる危険あり)
対策③:家族との連絡手段を決めておく
災害用伝言ダイヤル(171)の使い方を練習
災害時に家族の安否を確認できるサービスです。
使い方
- 「171」にダイヤル
- 「1」を押して録音、または「2」を押して再生
- 自宅の電話番号(または連絡を取りたい相手の電話番号)を入力
- メッセージを録音・再生
録音できる内容の例
- 「〇〇です。無事です。〇〇避難所にいます。」
- 「〇〇です。怪我をしています。〇〇病院にいます。」
毎月1日・15日、防災週間(8月30日〜9月5日)、正月三が日などに体験利用ができます。
一度練習しておくと、いざという時にスムーズに使えますよ。
LINEやSNSでの安否確認方法
LINEの「災害時安否確認機能」も活用しましょう。
災害が発生すると、LINEのホーム画面に「災害連絡サービス」が表示されます。
自分の安否状況を「無事です」「被害があります」などで選択し、友だちに一斉送信できます。
家族で事前にグループを作っておくと便利ですよ。
園や学校との連絡ルールを確認
保育園や幼稚園、学校では、災害時にどのように連絡が来るのかを確認しておきましょう。
事前に確認しておくことで、いざという時にパニックにならずに済みますよね。
対策④:家具の転倒防止
地震の揺れで家具が倒れると、下敷きになる危険があります。
また、避難経路が塞がれることもあります。
タンス・本棚を固定
方法①:L字金具で壁に固定
- 家具の上部を壁にネジで固定
- 最も確実な方法だが、壁に穴を開ける必要がある
- 賃貸の場合は、大家さんに確認が必要
方法②:突っ張り棒で天井に固定
- 家具と天井の間に突っ張り棒を設置
- 壁に穴を開けなくてよいので、賃貸でも使える
- ただし、天井が弱いと効果が薄い
方法③:家具の下に滑り止めマットを敷く
- 家具の下に滑り止めマットを敷くことで、転倒しにくくなる
- 安価で手軽だが、大きな地震では効果が限定的
収納のコツ:
- 重いものは下に、軽いものは上に収納する
- 家具の上に物を置かない(落下の危険)
ガラスに飛散防止フィルム
窓ガラスや食器棚のガラスに飛散防止フィルムを貼ると、割れても飛び散りにくくなります。
ホームセンターや100円ショップでも購入できます。
寝室に倒れやすいものを置かない
就寝中に地震が起きても安全なよう、寝室には背の高い家具を置かないようにしましょう。
また、ベッドや布団の近くに以下を置いておくと安心です。
- 懐中電灯
- スリッパ(ガラスの破片を踏まないため)
- ホイッスル(閉じ込められた時に助けを呼ぶため)
対策⑤:訓練と子どもへの説明
「津波てんでんこ」を教える
「地震が来たら、すぐに高いところに逃げる」ということを、子どもにもわかる言葉で伝えましょう。
子どもへの伝え方の例:
怖がらせすぎず、でも真剣に伝えることが大切です。
年1回、避難訓練をする
実際に避難場所まで歩いてみる、防災グッズを確認する、など。
「防災の日(9月1日)」や「3月11日」など、日を決めて習慣化するのがおすすめです。
避難訓練でやること:
- 避難場所まで実際に歩く(子どもと一緒に)
- 防災グッズの中身を確認する(賞味期限切れのものを交換)
- 災害用伝言ダイヤル(171)を練習する
- 家族で集合場所を確認する
地震の絵本を読んで、怖がらせず理解させる
子ども向けの防災絵本を読むことで、自然に理解を深められます。
おすすめの絵本:
- 「じしんのえほん」(国崎信江・作)
- 「ぐらぐらゆれたら だんごむし!」(防災科学技術研究所・監修)
- 「リサとガスパール じしんのときはどうするの?」(アン・グットマン・作)
東海トラフ地震について よくある質問
南海トラフ地震について、よく寄せられる質問とその答えをまとめました。
不安や疑問を解消し、正しい知識を持って備えましょう。
質問①:防災グッズは、どこに置いておけばいいですか?
答え:玄関の近く、または寝室に置いておくのがおすすめです。
理由は、すぐに持ち出せるからです。
避難する時に、わざわざ家の奥まで取りに行く時間はありません。
また、家が倒壊して中に入れなくなる可能性もあります。
その場合に備えて、車の中にも防災グッズを置いておくのもおすすめです。
質問②:避難所には、どれくらいの期間いることになりますか?
答え:平均で1〜2週間、長い場合は数か月に及ぶこともあります。
東日本大震災では、多くの人が数か月間避難所生活を送りました。
そのため、防災グッズは最低3日分、できれば1週間分を用意しておくことが推奨されています。
質問③:ペットがいる場合、避難所に連れて行けますか?
答え:自治体や避難所によって異なります。
ペット同行避難が可能な避難所もあれば、ペット不可の避難所もあります。
事前に自治体に確認しておくことをおすすめします。
また、ペット用の防災グッズ(ペットフード、水、リード、ケージなど)も用意しておきましょう。
質問④:夜中に地震が来た場合、どうすればいいですか?
答え:まずは自分の身を守り、揺れが収まったらすぐに避難してください。
夜中の場合、停電で真っ暗になる可能性が高いです。
そのため、寝室に懐中電灯を置いておくことが重要です。
また、避難場所までの道が暗くて危険な場合もあります。
懐中電灯を必ず持って避難しましょう。
質問⑤:マンションの高層階に住んでいる場合、津波は大丈夫ですか?
答え:津波の高さによります。
津波の高さが10mの場合、3階以上なら安全です。
しかし、南海トラフ地震では最大34mの津波が予想されているため、10階以上でも安全とは言えません。
また、マンション自体が津波で倒壊する可能性もあります。
そのため、できるだけ高台に避難することをおすすめします。
まとめ:備えることで、生き残る確率は上がる
南海トラフ地震は「必ず来る」災害です。
被災地域全体では99.6%が生き残る計算ですが、津波到達地域では避難しないと死亡リスクが大幅に上がります。
しかし、すぐに避難すれば、死者数は約3分の1に減ります。
子どもを守るママにとって、準備は大変かもしれません。
でも、できることから少しずつ始めれば大丈夫ですよ。
今日からできること
- ハザードマップで避難場所を確認する
- 防災グッズを揃える(または防災リュックを購入する)
- 避難場所まで子どもと歩いてみる
- 家族で集合場所を決める
- 年1回、避難訓練をする
備えることで、あなたと家族の命を守ることができます。
今日から、まず一つだけでも行動してみませんか?
