「4月1日生まれの子は、学年を選べるらしい」こんな噂を耳にしたことはありませんか?
実は、この噂を信じている方は意外と多いんです。
「新年度の最初の日なのだから、上の学年か下の学年か選べるはず」と思ってしまうのも無理はありません。
でも、結論から言うと、4月1日生まれは学年を選べません。
法律で自動的に決まってしまうため、親の希望で変えることはできないんです。
この記事では、なぜこの噂が広まったのか、そして4月1日生まれがなぜ早生まれになるのか、法律をもとにわかりやすく解説しますね。
4月1日生まれはかわいそう?と気になってる方は、こちらの記事を参考にしてください。
4月1日生まれは学年を選べる?
まず結論からお伝えします。4月1日生まれの子は、学年を選ぶことはできません。
文部科学省の公式見解でも、「4月1日生まれの児童生徒の学年は、法律により自動的に決まる」と明記されています。
出典: 文部科学省
つまり、「上の学年にしたい」「下の学年にしたい」と親が希望しても、それは認められないということです。
Yahoo!知恵袋でも多数の誤解が
実際、Yahoo!知恵袋などを見ると、「4月1日生まれは学年を選べると聞いたのですが本当ですか?」という質問が数多く投稿されています。
それだけ、この噂を信じている方が多いということですよね。
中には、「親から選べると聞いた」「義母に選べると言われた」という方もいます。
でも、これは完全に誤解なんです。
法律で決まっているため変更不可
日本では、「年齢計算ニ関スル法律」と「学校教育法」によって、入学時期が厳格に定められています。
そのため、4月1日生まれの子は自動的に「早生まれ」として扱われ、同じ年の4月2日生まれの子より1つ上の学年になります。
これは法律の仕組みなので、親の希望や子どもの発達状況によって変えることはできません。
例外はあるの?
基本的には例外はありません。
ただし、病気や障害など特別な事情がある場合に限り、「就学猶予」や「就学免除」という制度があります。
しかし、これは「学年を選ぶ」こととは全く別の制度です。
なぜ「4月1日生まれは学年を選べる」という噂が広まったのか?
では、なぜこんな噂が広まってしまったのでしょうか?
実は、誤解されやすい理由がちゃんとあるんです。
理由①: 4月1日=新年度初日というイメージ
一番大きな理由は、「4月1日は新年度の最初の日」というイメージです。
新学期は4月1日に始まりますよね。
だから、「4月1日生まれなら、新しい学年の最初の日に生まれたんだから、上の学年にも下の学年にも入れるんじゃない?」と考えてしまうのは、ある意味自然なことです。
でも実際には、学年の区切りは「4月2日〜翌年4月1日」なんです。
つまり、4月1日生まれは「新年度の初日」ではなく、「前年度の最後の生まれ」として扱われます。
これが、直感的に理解しにくい最大のポイントなんですよね。
理由②: 親世代・祖父母世代からの勘違い
二つ目の理由は、親や祖父母の世代が勘違いしているケースです。
実際、Yahoo!知恵袋などでも「親から『4月1日生まれは選べる』と聞いた」という投稿が複数あります。
また、「義母に『選べるから下の学年にしたら?』と言われた」というケースも。
なぜ親世代がこう信じているのかは定かではありませんが、おそらく「新年度初日だから特別」というイメージが広まり、いつの間にか「選べる」という噂に変わってしまったのではないでしょうか。
そして、親から子へ、祖父母から孫へと、誤った情報が受け継がれてしまっている可能性があります。
理由③: 特例制度との混同
三つ目の理由は、特例的な制度との混同です。
日本には、病気や障害がある場合に入学を1年遅らせることができる「就学猶予」という制度があります。
また、海外で生まれた子や帰国子女の場合、特別な措置が認められることもあります。
こうした「入学時期を変更できるケース」の存在が、「4月1日生まれは学年を選べる」という噂と混ざってしまったのかもしれません。
でも、これらはあくまで特別な事情がある場合の例外措置であり、「誕生日が4月1日だから選べる」というわけではないんです。
4月1日生まれはなぜ早生まれになるのか?法律で解説
ここからが、この記事の核心部分です。なぜ4月1日生まれは「早生まれ」として扱われ、同じ年の4月2日生まれより1つ上の学年になるのでしょうか?
その答えは、法律の仕組みにあります。
年齢計算の法律:誕生日の前日に年をとる
日本には「年齢計算ニ関スル法律」という法律があります。
この法律と民法第143条により、人は誕生日の前日が終わる瞬間(午後12時=24時)に年をとると定められているんです。
つまり、
- 4月1日生まれの人 → 3月31日の24時(=4月1日0時)に満6歳
- 4月2日生まれの人 → 4月1日の24時(=4月2日0時)に満6歳
ということになります。
「え?誕生日の前日に年をとるの?」と驚かれる方も多いと思いますが、これが法律で決まっているルールなんです。
学校教育法:満6歳に達した日の翌日以後
次に、学校教育法を見てみましょう。学校教育法第17条では、以下のように定められています。
保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、(中略)小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。
少しわかりにくいですよね。噛み砕いて説明します。
「満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初め」とは、つまり
- 満6歳になった日の翌日
- その日以降で最初に来る「学年の初め(=4月1日)」
ということです。
具体例で比較してみよう
では、4月1日生まれと4月2日生まれを比較してみましょう。

【4月1日生まれの場合】
- 3月31日24時に満6歳になる(法律上)
- 満6歳に達した日=3月31日
- その翌日=4月1日
- 4月1日以降で最初の「学年の初め」=4月1日
- → 4月1日に入学
【4月2日生まれの場合】
- 4月1日24時に満6歳になる(法律上)
- 満6歳に達した日=4月1日
- その翌日=4月2日
- 4月2日以降で最初の「学年の初め」=翌年の4月1日
- → 翌年の4月1日に入学
つまり、わずか1日の違いで、入学する年が1年ずれてしまうんです!
学年の区切りは「4月2日〜翌年4月1日」
この仕組みにより、日本の学年は「4月2日生まれ〜翌年4月1日生まれ」で1学年となります。
4月1日生まれは、同じ年の4月2日生まれより1つ上の学年になり、「学年で最も遅く生まれた子=早生まれ」として扱われます。

4月1日生まれが入学を遅らせることができる唯一の方法
「それでも、どうしても入学を遅らせたい」「体が小さいから心配」という方もいらっしゃるかもしれません。
実は、特別な事情がある場合に限り、入学時期を変更できる制度があります。
ただし、これは「学年を選ぶ」こととは全く別の制度です。
就学猶予・就学免除とは
学校教育法第18条では、「病気、発育不完全その他やむを得ない事由」がある場合、市町村の教育委員会の認定により、就学義務を猶予または免除できると定められています。
具体的には、
といった場合に、保護者が教育委員会に申請し、認められれば入学を1年遅らせることができます。
「学年を選べる」とは全く別
ただし、これはあくまで医学的・福祉的な理由による例外措置です。
「4月1日生まれだから」「体が小さいから」「まだ幼いから」という理由だけでは、基本的に認められません。
また、認められるのは「入学を遅らせる」ことだけで、「早めに入学する」ことはできません。
海外生まれ・帰国子女の場合
海外で生まれた子や、海外から帰国した子の場合、特別な措置が認められることがあります。
ただし、これも「4月1日生まれだから」という理由ではなく、教育システムの違いによる調整です。
まとめ:4月1日生まれは学年を選べるというのは誤解
「4月1日生まれは学年を選べる」という噂は、完全に誤解です。
法律により、4月1日生まれは自動的に「早生まれ」として扱われ、同じ年の4月2日生まれより1つ上の学年になります。
この仕組みは、「年齢は誕生日の前日に加算される」という法律と、「満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めに入学する」という学校教育法によって決まっています。
新年度初日の4月1日生まれなのに、なぜ早生まれなの?と不思議に思う方も多いかもしれませんが、法律を理解すれば納得できますよね。
4月1日生まれのお子さんは、確かに学年最年少で「不利」と言われることもあります。
でも、親の関わり方次第で、お子さんの可能性は無限に広がります。
正しい知識を持って、焦らず、お子さんの成長を見守っていきましょう。


