「PTA役員ができない理由を、みんなの前で説明してください」
そんなふうに言われたら、あなたはどうしますか?
病気のこと、家族のこと、お金のこと…。
プライバシーに関わる理由を、他の保護者の前で話すなんて、本当につらいですよね。
でも、安心してください。
PTAは任意団体なので、そもそも「できない理由」を言う義務はありません。
この記事では、プライバシーを守りながらPTA役員を断る方法、具体的な文例、そして「免除の儀式」が抱える問題点をまとめました。
この記事でわかること
PTA「免除の儀式」でできない理由を聞かれる?プライバシー侵害の実態

PTA役員を決める際に行われる「免除の儀式」。
実は、これ、専門家から「人権問題」だって批判されているんです。
「えっ、そんな大げさな…」って思うかもしれませんが、実際に泣き出してしまうママもいるくらい、つらい状況が全国で起きています。
ここでは、「免除の儀式」の実態と、なぜ問題なのかをお伝えしますね。
「免除の儀式」とは、できない理由をみんなの前で説明すること
PTA役員を決めるとき、こんな経験ありませんか?
くじ引きの前に、「できない理由がある人は、今ここで説明してください」って言われる…。
これが、いわゆる「免除の儀式」です。
「闘病中で体調が不安定なんです」
「離婚して、私が働かないと生活できないんです」
「家族の介護があって…」
こんなふうに、本当は誰にも言いたくないような深刻な理由を、他の保護者がたくさんいる前で話さないといけないんです。

家庭の事情とか、病気のこととか、誰にも言いたくないよ‥。
朝日新聞の記事によると、途中で泣き出してしまう保護者も珍しくないそうですよ。
出典: 朝日新聞「PTA『免除の儀式』は嫌 家の事情告白、泣き出す親も」
さらに、口で言うだけじゃなくて、「できない理由」を紙に書いて提出させる学校もあるんです。
病気なら診断書、ひとり親なら住民票…。
そこまでしても、結局「免除」が認められるかどうかは分からない。
よほどの事情じゃないと免除してもらえず、結局役員をやることになるケースがほとんどです。
じゃあ、なぜこんな「免除の儀式」が問題なんでしょうか?
専門家が「人権問題」と批判する理由
結論から言うと、この「免除の儀式」は人権侵害にあたる可能性があるんです。
「えっ、人権侵害?」って思いますよね。
でも、毎日新聞の記事で、PTA問題に詳しい専門家がこう話しているんです。
「プライバシーに関わる理由を開示させ、多くの人の前でさらすことは大きな人権問題であり、許されない」
出典: 毎日新聞「『できない理由を言え』恐怖の役員決め PTAは『治外法権』なのか」
なぜ人権問題なのか、3つの理由があります。
理由①: プライバシーの侵害だから
病気、離婚、介護、お金のこと…。
こういう個人的な事情を、大勢の前で話させるのは、明らかにプライバシーの侵害ですよね。
理由②: 心理的にすごくつらいから
みんなの前で「できない理由」を説明するって、本当に精神的につらいことです。
泣き出してしまう人がいるのも、当然だと思います。
理由③: PTAは任意団体なのに、実質的に強制しているから
そもそもPTAって、入るのも辞めるのも自由な「任意団体」なんです。
なのに、「できない理由を言わないと免除しない」って、実質的に強制しているのと同じですよね。
大事なことなのでもう一度言います。
PTAは任意団体なので、「できない理由」を説明する義務なんてありません。
でも、多くの学校では「免除の儀式」が当たり前のように行われているのが現状なんですよね。
実際にあった「免除の儀式」の事例
実際に、どんな「免除の儀式」が行われているんでしょうか?
NEWSポストセブンの記事で、こんな事例が紹介されていました。
ある保護者が、子どもの知的障害を理由にPTA役員を辞退したところ、その理由が文書で他の保護者全員に配られたんです。
出典: NEWSポストセブン「【新たな”免除の儀式”】小学校PTA役員決めで『知的障害を理由に辞退』が文書で周知」
子どもの障害って、親にとっては本当にデリケートな情報ですよね。
それを勝手に文書で配るなんて、ありえないと思いませんか?
他にも、講談社cocrecoの記事では、こんな事例が紹介されています。
- 「家族を看病しているなら医師の診断書を持って来い」
- 「ひとり親なら住民票を出せ」
- 「親の介護でもダメ、シングルマザーでもダメ」
出典: 講談社cocreco「非会員差別に免除儀式… 危険PTAを判定する7つのチェックリスト」
診断書とか住民票って…。
そこまでプライバシーをさらけ出さないと、役員を免除してもらえないなんて、おかしいですよね。

仕事でもなければ、お金がもらえるわけでもないのに、なんで辛い思いをしてまで自分のプライバシーを他人に知られないといけないんだろ。
でも、こうした「免除の儀式」は、今も全国の多くの学校で行われているんです。
じゃあ、どうすればプライバシーを守りながらPTA役員を断れるのでしょうか?
次の章で、具体的な方法をお伝えしますね。
PTA役員、できない理由を言わずに断る方法|プライバシーを守るコツ

「できない理由を言ってください」って言われても、正直言いたくないですよね。
ここでは、プライバシーを守りながらPTA役員を断る具体的な方法を、詳しくお伝えしますね。
そもそもPTAは「任意団体」|理由を言う義務はない
まず、一番大事なことからお伝えします。
PTAは「任意団体」なので、加入するのも退会するのも自由。
役員を断る理由を説明する義務はありません。
全国PTA連絡協議会の公式サイトにも、こう明記されていますよ。
PTAは任意加入の団体です。加入も退会も自由です。
出典: 全国PTA連絡協議会「PTAでの個人情報保護対策」
「任意団体」っていうのは、つまり「入りたい人だけが入る団体」ってことです。
会社の業務命令とは違います。
法律で決まっているわけでもありません。
だから、「できない理由」を詳しく説明する必要なんて、そもそもないんです。
でも、多くの学校では「理由を言わないと免除しない」っていう雰囲気がありますよね。
「みんなやってるんだから、あなたもやるべき」
「理由がないなら断れないでしょ」
こんなふうに言われると、「じゃあ、言わないといけないのかな…」って思っちゃいますよね。
でも、それは間違いです。
PTAは任意団体なので、理由を言わずに断ることができます。
「家庭の事情により」だけで十分です。
病気のこと、離婚のこと、お金のこと、家族のこと…。
そんなプライバシーに関わることを話す義務はありませんよ。
理由を聞かれたときの対応法

でも、実際に役員決めの場で『理由を言ってください』って言われたら、どうすればいいの?
そんな不安がありますよね。
ここでは、プライバシーを守りながら対応する方法を3つ、詳しくお伝えします。
対応法①:「家庭の事情により」と伝える
一番シンプルで、一番使いやすい方法です。
伝え方の例
「家庭の事情により、今年度は役員をお引き受けすることができません。
ご理解いただけますと幸いです」
ポイント
もし「家庭の事情って何?」って聞かれたら?
「プライベートなことなので、詳細は控えさせていただきます」
これで十分です。
「プライベートなこと」って言われたら、普通の人はそれ以上聞けないですよね。
対応法②:「理由の開示は控えさせていただきます」と伝える
もう少し強めに断りたい場合は、こう伝えましょう。
伝え方の例
「個人的な理由により辞退させていただきます。
理由の開示は控えさせていただきます」
ポイント
なぜ「開示は控える」って言い方が効果的なのか
「言いたくない」って言うと、なんだかわがままに聞こえちゃいますよね。
でも、「開示は控えさせていただきます」って言うと、ちゃんとした理由があるけど、プライバシーのために言わないっていうニュアンスになります。
相手も「そういうことなら仕方ないか」って思いやすくなるんです。
対応法③: 書面で断る(口頭だと詰められやすい)
役員決めの場で口頭で言うと、「もう少し詳しく」「それだけじゃ分からない」って詰められることがあります。
そんなときは、事前に書面で辞退の意思を伝えるのがおすすめです。
書面で断るメリット
書面の出し方
- PTA本部宛てに辞退の手紙を書く
- 子どもを通じて担任の先生に渡すか、直接PTAの役員に手渡しする
- コピーを取っておく(念のため)
書面の例
PTA役員選考委員会 御中
お世話になっております。○年○組の保護者、○○と申します。
この度、PTA役員の選考にあたり、ご連絡をいただきありがとうございます。
誠に恐縮ですが、家庭の事情により、今年度の役員をお引き受けすることができません。
詳細につきましては、プライバシーに関わることのため、開示を控えさせていただきます。
ご理解いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
令和○年○月○日
○年○組 保護者 ○○(印)
ポイント
プライバシーを守る断り方の文例

じゃあ、実際にどう言えばいいの?
ここでは、プライバシーを守りながら役員を断る文例を5つ、詳しくご紹介しますね。
文例①: 基本の断り方
「家庭の事情により、役員をお引き受けすることができません。
ご理解いただけますと幸いです」
使える場面:
口頭でも書面でも使える万能の文例
ポイント:
「家庭の事情」で十分伝わる。詳しく説明する必要なし。
文例②: 個人的な理由を強調
「個人的な理由により、今年度は辞退させていただきます」
使える場面:
「家庭の事情」より少し強めに断りたいとき
ポイント:
「個人的な」という言葉で、「プライベートなことだから詳しくは言いません」というニュアンスを伝えられる。
文例③: プライバシーを明示
「プライバシーに関わる理由のため、詳細は控えさせていただきます」
使える場面:
「理由を教えて」ってしつこく聞かれたとき
ポイント:
はっきりと「プライバシー」という言葉を使うことで、相手も詳しく聞きづらくなる。
文例④: 家族の状況を理由に
「家族の状況により、役員の責務を果たすことが困難です」
使える場面:
介護や家族の病気など、家族に関わる理由があるとき
ポイント:
「家族の状況」と言えば、介護や病気など、いろいろな事情を含められる。
詳しく言う必要なし。
文例⑤: 健康上の理由(病名は言わない)
「健康上の理由により、辞退させていただきます」
使える場面:
自分の体調や病気を理由に断りたいとき
ポイント:
病名を言う必要はなし。
「健康上の理由」だけで十分。
どの文例も共通のポイント
大事なのは、「詳しく言わないこと」。
「家庭の事情」「個人的な理由」「プライバシーに関わる」…。
こういう言葉で、相手に「これ以上聞いちゃいけないな」って思わせることが大切です。

でも、それでもしつこく理由を聞かれたらどうしよう‥。
そう思うと不安ですよね。
次の章では、それでも理由を聞かれたときの対処法をお伝えしますね。
PTA役員、しつこくできない理由を聞かれたときの対処法

「家庭の事情により」って言っても、「具体的に教えてください」ってしつこく聞かれたら…。
正直、怖いですよね。
でも、大丈夫です。ちゃんと対処法がありますよ。
ここでは、それでも理由を聞かれたときの具体的な対処法を3つお伝えしますね。
「個人情報保護法」を理由に断る
結論から言うと、PTAも「個人情報保護法」の対象です。
つまり、あなたのプライバシーに関わる情報を、勝手に他の人に伝えたり、無理やり聞き出したりすることはできません。
全国PTA連絡協議会の公式サイトにも、こう書かれています。
PTAも個人情報取扱事業者として、個人情報保護法の対象となります。
PTAが独自に収集した会員名簿などを学校に提供する場合も、同様に「第三者提供」にあたります。
PTAが個人情報を学校に提供する際も、原則として本人の同意が必要です。
出典: 全国PTA連絡協議会「PTAでの個人情報保護対策」
つまり、あなたの個人情報(病気、離婚、介護など)を、あなたの同意なしに他の人に伝えることは違法なんです。
だから、しつこく理由を聞かれたら、こう伝えましょう。
伝え方の例
「個人情報保護法により、プライバシーに関わる情報の開示は義務ではありません。
ご理解いただけますと幸いです」
または、もう少し柔らかく言うなら
「個人的な事情のため、詳細をお伝えすることは控えさせていただきます。
個人情報保護の観点からも、ご理解いただけますと幸いです」
ポイント
「個人情報保護法」って言われたら、普通の人はそれ以上聞けないですよね。
もしそれでもしつこく聞いてきたら、「個人情報保護法に違反する可能性があります」って、もう少し強めに言ってもOKです。
学校や本部に相談する
「免除の儀式」で理由を言わされそうになったら、事前に学校やPTA本部に相談するのも一つの方法です。
相談の仕方
- 担任の先生に相談する
「役員決めで理由を聞かれるのが不安です。プライバシーに関わることなので、言いたくないのですが…」 - PTA本部に直接相談する
「免除の儀式について、プライバシーの観点から不安があります。
理由を言わずに辞退することは可能でしょうか?」 - 校長先生に相談する
学校によっては、校長先生がPTAのあり方に理解を示してくれることもあります。
相談するときのポイント
実は、文部科学省も「PTAは任意団体」って明言しているんです。
つまり、学校側も「PTAは強制じゃない」ってことを知っているはずなんですよね。
だから、ちゃんと相談すれば、理解してくれる先生やPTA役員もいるはずですよ。
最終手段:PTAを退会する
「理由を言わないと免除しない」「免除の儀式が嫌だ」…。
どうしても役員を避けたい場合は、PTAを退会するという選択肢もあります。

えっ、PTAって退会できるの?
って驚くかもしれませんが、PTAは任意団体なので、退会は自由です。
退会の手順
- 学校に電話する
「PTAを退会したいのですが、手続き方法を教えてください」 - 退会届を提出する
学校によって退会届のフォーマットが違うので、学校に確認してください。 - 子どもを通じて提出する
退会届を子どもに持たせて、担任の先生に渡してもらいます。
PTA退会については、こちらの記事を参考にしてださい。

でも、PTAを退会すると、子どもに影響があるんじゃ‥。
PTAを退会しても、子どもが学校で不利益を受けることはありません。
文部科学省も「PTAへの加入・非加入で子どもが不利益を受けることがあってはならない」と明言しています。

PTA主催のイベントはどうなるの?
学校によって対応が違いますが、多くの場合、退会してもイベントには参加できます。
ただし、学校によっては「会員のみ」とされることもあるので、事前に確認しておくと安心です。
詳しくは、こちらの記事を読んでみてくださいね。
ここまで、理由を聞かれたときの対処法を3つお伝えしました。
でも、本当は「免除の儀式」なんてなくなればいいですよね。
次の章では、「免除の儀式」をなくすために、今できることをお伝えしますね。
「免除の儀式」をなくすために、今できること

ここまで、プライバシーを守りながら役員を断る方法をお伝えしてきました。
でも、本当は「免除の儀式」なんてなくなればいいですよね。
実は、声を上げることで、PTAのあり方が変わった学校もあるんです。
ここでは、「免除の儀式」をなくすために、今できることをお伝えしますね。
声を上げることの大切さ
「おかしいな」って思っても、なかなか声を上げるのは勇気がいりますよね。
でも、たった一人の勇気が、PTAのあり方を変えることもあるんです。
All Aboutの記事に、こんな事例が紹介されていました。
ある学校で、役員決めの場で「免除の儀式」が行われていたとき、一人の保護者が固まって動けなくなってしまいました。
それを見ていた別の保護者が、思わず声を上げたそうです。
「もうやめませんか?」
この一言がきっかけで、その場にいた保護者たちが「確かにおかしい」と気づき、その年から「免除の儀式」がなくなったといいます。
出典: All About「【PTA免除の儀式】固まる母親を見かね「もうやめませんか?」声を上げた保護者の話」
たった一人の「おかしい」という声が、何十人もの保護者を救ったんです。
もし、あなたが「これっておかしいよね?」って思ったら、それは間違ってないんです。
勇気を出して、「これってプライバシーの侵害じゃないですか?」って声を上げてみませんか?
声を上げるときのポイント
ポイント①: 感情的にならず、冷静に
「おかしい!」って怒るよりも、「プライバシーの侵害では?」って冷静に伝える方が、相手も聞き入れやすくなります。
ポイント②: 「個人情報保護法」という言葉を使う
法律の話を持ち出すと、相手も「これは問題かも」って気づきやすくなります。
ポイント③: 一人じゃなくて、賛同してくれる人を探す
同じように「おかしい」って思っている保護者は、きっと他にもいます。
事前に話して、一緒に声を上げると心強いですよ。
PTAのあり方を見直す動き
実は今、全国でPTAのあり方を見直す動きが広がっています。
毎日新聞の報道によると、負担感からPTAを解散したり、刷新したりする学校が増えているそうです。
出典: 毎日新聞「PTAで仕事は休めない! 負担感から解散 刷新団体が心掛けること」
従来の「全員参加」「役員は必ずやる」というやり方から、柔軟な運営方法に変わってきているんですね。
新しいPTAの運営方法の例:
例①: エントリー制
やりたい人だけが役員に立候補する方式。
くじ引きも「免除の儀式」もありません。
例②: オンライン参加OK
会議はZoomで参加できる、資料はオンラインで共有など、働くママでも参加しやすい工夫。
例③: 活動の見直し
「本当に必要な活動だけ」に絞って、無駄な作業を減らす。
例④: PTAを廃止して、別の組織を作る
従来のPTAをやめて、もっと柔軟な保護者の組織を作る学校も増えています。
こうした変化は、「おかしい」って声を上げた保護者がいたからこそ、生まれたものです。
あなたの学校でも、「免除の儀式をやめませんか?」って提案してみませんか?
PTAを廃止した学校がその後、どうなったかはこちらの記事を参考にしてくださいね。
まとめ:PTA役員、できない理由は言わなくていい!

PTAは任意団体なので、役員を断る理由を詳しく説明する義務はありませんよ。
「家庭の事情により」だけで十分です。
もしも理由を聞かれても、個人情報保護法を理由に断ることができます。
「免除の儀式」は専門家から人権問題として批判されています。
プライバシーをさらけ出してまで、役員を引き受ける必要はないんです。
もし、どうしても役員を避けたい場合は、PTAを退会するという選択肢もあります。
退会しても、子どもが不利益を受けることはないので、安心してくださいね。
そして、「これっておかしい」って思ったら、声を上げてみてください。
あなたの一言が、PTAのあり方を変えるきっかけになるかもしれませんよ。
ママ自身を守ることが、子どもにとっても一番大事なことです。
無理をせず、あなた自身を大切にしてくださいね。




